第67回 洋画 入賞作品
市 展 賞
W主演(孫)
蓮池 純夫
【講評】
今日どこの展覧会を見ても必ず1、2点は鉛筆画が有り流行の先端を行っているようだ。鉛筆と消しゴムがあれば描ける。印象的で、孫の脈打つような命の胎動さえも感じさせる。強い存在感を見せる作品。
YO01
奨 励 賞
仲冬
種岡 義訓
【講評】
針葉樹が立ち並ぶ冬の雰囲気が感じられる。画面の中央左右に広がるように細やかに箔を散らしたような神秘的な輝きを生み出している。無音の世界のようにも感じられてくる画面の中に、作品らしい幻想的なイメージが生まれてきている。そして静かな自然の気配が引き寄せられる中に美的な輝きが永遠性を感じさせる。
YO04
奨 励 賞
梅雨ごもり
北原 令子
【講評】
雨の降る窓辺にコーヒーを置き、あるいは窓の水滴を描いていく、モダンであり、とても落ち着いた雰囲気が魅力である。窓の外と内側の異なった空気感をうまく扱っている。
YO05
奨 励 賞
路地散策
若林 真理子
【講評】
セピア色の色彩の中にブルーが入り混じり塔のある教会や建物や民家がノスタルジックな雰囲気のなかに表現される。手触りのあるマチエールが、このイメージを豊かにしている。
YO06
奨 励 賞
ガラスの世界~微笑と祈り~
江村 友良
【講評】
今日、多様な表現に満ちた現代は、革新的なもの、時代の流行を追ったもの、また、これまでの素材、技法などの枠を取りさって、絵画はこうでなければならないと言う事はないのでは、美術家たちは夢や理想、喜びや悲しみ、苦悩など心の叫びを見せてくれる。そんな創作に取りこむ姿勢が大事でないのでしょうか?
YO07
奨 励 賞
空想
春日 励太郎
【講評】
今、若い世代で流行しているペン画であるアニメなど色々な、素材を取り使い人物や鳥や羊やさまざまな生き物が、イメージが広がる。緩やかに揺らぎながら、風や雲といった自然の風景とともに作者の内面的心象が浮かび上がるかのようだ。
YO08
奨 励 賞
早暁
吉野 萌花
【講評】
深みのある青とオレンジ色の色彩が題名どおり、見所である。細やかに短形の色面を使って奥行をつくりだし、また動きも見せる。背後には淡い色彩が空間をつくる。画面全体の静かな動きが見ていて美しい。
YO09
新潟日報美術振興賞
穏やかな一日
藤巻 均
【講評】
白いドレスを着た少女が愛らしく、縫ぐるみを手に持ち、何気ない無邪気な子どもの姿を深い愛情を持って描いている。
YO02
柏崎日報美術振興賞
見上ぐる
酒井 健治
【講評】
手前から右奥に向かってカーブしながら、道が続いていく。その先には空が広がっていて、その様子が見えていて清々しい。黒とグレーの色彩、一つだけ赤を使い実に魅力的に扱いながら、何気ない自然の情景を印象深く描き出す。
YO03